ユーリ・テミルカノフ指揮、サンクト・ペテルブルグフィルハーモニックオーケストラの、チャイコフスキー第5番を聴いた。 11月7日のNHKホールでの録画だ。
すばらしい演奏だった。 こんなきれいな音色の5番は、聴いたことがない。 弦がすばらしかった。 管楽器も、金管も木管も、きれいな音だった。 出るところで音が出て、しかも1本のイングリッシュホルンだったかでも、最弱音が消えていくところまで鳴っていた。 音がそろっているから、管も弦も艶があった。 1人1人演奏者は、それぞれのパーソナリティを持っているのだが、同じ強さで、また、パンと、あるいはそーっと音が出るから、違う演奏者のそろった音の艶が、艶々していた。 チェロも、コントラバスもだ。 第2ヴァイオリンも、ビオラもだ。
1人1人は、みな違うのに・・・・。 女性が多い楽団だ。 若い者も多い。 その、性差、年齢層の違うメンバーが、オーケストラの求める音に、と、言いたいが、指揮者の求めているところかもしれないが、いい音を出していた。
打楽器も良かった。
今、世界でも最上のオーケストラ、であり、演奏ではないだろうか? 歴史的に見ても、最高レベルではないだろうか? 私は断片的にしか知らないのだけど、私の聴いた範囲では、かつて、このよう演奏は聴いていない。
例によって、私は今夜、この曲が演奏されること、それが放映されることは知らなかったので、第1楽章がもう、始まっていたところから聴いたのだが、他のことには手がつかなくなった。
しかし、いい演奏だった。 ずーっと、私の宝物になるだろう。
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